連載:東京新聞「子育て日記」 2016年5月9日
娘とカフェで将棋 -プロ女流棋士中倉彰子 子育てブログ
旅行先で原稿を書こうと思ったのが失敗の元。子供を寝かしつけてからゆっくりパソコンを開いて…なんて思っていたら、日中子供達にすべてのエネルギーを奪われ、夜はもうクタクタ。子供と一緒に眠ってしまいました。
結局旅先では、ほとんど何も書く事ができず。今締切りに追われながら、家でせっせと書いています(笑)。
今月、子供向けの将棋の盤駒『はじめのしょうぎセット』が、発売されます。ウッディプッティというオモチャの会社と、LPSAのコラボ作品。
この商品ができる切っ掛けは、家にある積み木や、おままごとに使うオモチャ。以前からこの会社が作る木のオモチャが大好きで、この温もりのある木で将棋の駒が作れたらいいなあ、とずっと思っていました。
そして、一年半ほど前、思い切って、社長さん宛にメールを出してみました。すると、すぐに社長さんからお返事が。
「メールを頂き、嬉しく思います。今までにない味のある盤や駒の開発をしましょう。」
本当に嬉しいメールでした。そこから共同での開発が始まりました。初めての盤駒製作は、ドキドキワクワクの連続でしたが、行き詰まることも、たくさんありました。
「よい商品を作って、息の長い商品に育てていきたいですね。子育てのように。」社長さんから時折メールを頂いたのが、励みになりました。
試作では、もちろん我が家の子供達も登場。
「この駒を並べてみて。」「何々?わぁ可愛い~。」
最初は子供達も興味津々。
「この駒動かして。」「もう一回並べてみて。」つい調査に熱が入ってくると「もー飽きたよ~。」
「ママが一人でやって。」
本気で遊んでいないことがバレましたか(笑)。
さて、旅行先では、完成した将棋盤駒を出して、カフェにてパチリ。
「なんで外で将棋なの?」
「昔は縁台将棋といって、外でも将棋を指していたの。これからの流行は、おしゃれにカフェで将棋なのよ。」
旅行でのお楽しみは夕食タイム。今回は、バイキング形式。これが超大変。もうすぐ2歳になるシンの落ち着きのなさと言ったら…。
小さい子供がいると、早食いになってしまうママも多いと聞きますが、確かに、いったい何を食べたわからないうちに、お腹がいっぱいに(笑)。バイキングは、もう少し大きくなってからが良さそうです。
旅先では、「静かにしなさい!」「走らないの。」と怒ることも多いですが、子供たちが、嬉しそうに機関車に乗っていたり、ソフトクリームを食べていたりする姿を見ると、幸せな気持ちになります。
家族旅行は子供のため、と言いながら、実は親のためでもあるんだなと、感じたりもした旅行でした。
※子供語録※
・男の人?
おでかけ前、私が綺麗な色のスーツを着ていると、マキが寄って来た。
マキ「ママお姫様みたい。」
ママ「え~、ありがとう。」
それを聞いたパパ
パパ「マキ、パパはどうかなあ?」
マキ、少し困って「パパ、オトコの人みたい。」
パパ、ガックリ。
*
この記事は、東京新聞にて中倉彰子が連載している「子育て日記」と同じ内容のものを掲載しております。
:『東京新聞』2012年5月11日 朝刊
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