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連載:東京新聞「子育て日記」 2016年11月25日

姉弟3人平等って難しい -プロ女流棋士中倉彰子 子育てブログ

中倉 彰子

昨年10月に会社を立ち上げてから、初めて迎える子ども達の夏休み。

シン(6つ)は保育所に預けられるのでいつも通りですが、小5のマイと、小2のマキは学校がなく、家にいることが多くなります。夫は毎日忙しく、私も泊まりの出張やイベント等が重なり、これでは夏休みが回らない!近所に住む伯母夫婦とも相談し、北海道に住む義母を呼んで、何とか乗り切ることにしました。

子ども達から「ママが(出張で)家にいないのも、もう慣れちゃったよ。」と言われ、ちょっと複雑な気持ちに。

先輩から「ママ、ママと頼ってくるのも小さいうちだけよ」と言われ、今この時期を子ども達と目いっぱい過ごしたいという思いと、でも仕事もしたいという思いが入り交じり、とても悩んでしまいます。

マキは3人姉弟の真ん中。最近反抗的な態度もよく見かけるようになりました。姉と弟に挟まれ、何かと我慢することが多いような気もして少し心配していました。

義母から「真ん中はそれなりに大変なのよ、私も3姉妹の真ん中だから分かるわ。姉を支えて、妹の面倒を見てあげてってね」という話も聞いていたのですが、先日ついにマキに「ママはシンばっかり可愛がってる」と言われてビックリしてしまいました。

親としては、3人同様に愛情を注いでいたつもりでしたが、自分の行動を振り返ってみると、長女と次女とは、女同士でライバル的な存在になりがち。また、二人とも口が達者なので、大人気なく同じ土俵に立って口喧嘩をしてしまっていました。

その点、シンはというと「ママと一緒がいい〜。」なんて甘え上手なもので、ついつい甘くなり、そんな風に見えてしまったのかもしれません。マキの言葉に気づかされ、これではいけないと反省しました。

姉弟3人平等って難しい。
姉弟3人平等って難しい。

次の日、マイはバレー合宿に出かけ、シンはパパと遊んでいたので、マキと二人で、ゆっくりお風呂に入ることにしました。ママとデートしたいというので、そのコースを一緒に考えます。

「まずはママとプールに行って、そのあとデパートに行ってパフェ食べて、それからシール2枚買って~」とニコニコしながら話すマキ。普段姉弟といるときは、こんな表情しないなーと思うと、改めて3人それぞれ、短い時間でも、母子2人だけで過ごす時間が必要なのかなと実感しました。

先日、自社(いつつ)で製作した「はじめての将棋手引帖」という入門書が完成し、マキに「これ一緒にやってくれない?」と声をかけると「うん、いいよ!」と快諾してくれました(^ ^)

はじめての将棋手引帖
はじめての将棋手引帖

3人のうち「負けるのが嫌だから」と将棋に一番消極的なマキでしたが、「出来たよ!100点つけて〜。」と現在張り切って取り組んでいます。

でも今度はその様子を見たシンが「ママなんかきらい!」

おっとっと、ママ何も悪いことしてないのに・・。子育てはホントに難しいな〜。

文句を言いつつシンもいつつのコンテンツを楽しんでくれています。
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この記事は、東京新聞にて中倉彰子が連載している「子育て日記」と同じ内容のものを掲載しております。
:『東京新聞』2016年9月6日 朝刊

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この記事の執筆者中倉 彰子

中倉彰子 女流棋士。 6歳の頃に父に将棋を教わり始める。女流アマ名人戦連覇後、堀口弘治七段門下へ入門。高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。2年後妹の中倉宏美も女流棋士になり初の姉妹女流棋士となる。NHK杯将棋トーナメントなど、テレビ番組の司会や聞き手、イベントなどでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、東京新聞中日新聞にて「子育て日記」リレーエッセイを2018年まで執筆。2015年10月株式会社いつつを設立。子ども将棋教室のプロデュース・親子向け将棋イベントの開催、各地で講演活動など幅広く活動する。将棋入門ドリル「はじめての将棋手引帖5巻シリーズ」を制作。将棋の絵本「しょうぎのくにのだいぼうけん(講談社)」や「脳がぐんぐん成長する将棋パズル(総合法令出版)」「はじめての将棋ナビ(講談社)」(2019年5月発売予定)を出版。

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