将棋を教える 2016年1月5日
子どもの方が将棋が強くなってしまったママが心がけるべき5つのこと
お子さんの成長は、早いものです。ルールを覚えるとすぐに初心者を脱して強くなる子もいます。最初はいっしょに母子で将棋を覚えたはずなのに、いつのまにやら子どものほうがいろいろなことを知っていて、「ちょっと私ついていけないわー」というママさんの声を、将棋の子ども教室を開いているとよく耳にします。そこで、お子さんがお母さんよりも将棋が強くなってしまってから、どうやってお子さんのサポートをしていったらいいのか、と悩んでいるお母さんに、5つのアドバイスをさせていただきます。
1.身近な目標を設定してあげましょう
もっとも身近な対局相手であるお母さんより強くなってしまった子どもは、自分の成長を実感する機会が減ってきてしまいます。そこで、明確なゴールを設定してあげることで、お子さんの進歩・進捗を見える化するとともに、将棋に対するモチベーションを高めてあげましょう。
たとえば、夏休みまでに5級になる、1月中に詰将棋100問解く、1日1局対局する、6枚落ちで先生に勝つ、などなど。
いつつ将棋教室でも毎月その月の目標を子どもたちに考えて書いてもらっています。教室にはその目標を掲示。その後、講師がその目標が達成されたかどうか確認をしています。子どもなりの目標を決めるのは大事なことだと思います。
2.ひとりでもできる将棋のトレーニングをつませましょう
お母さんより強くなると、対局相手がいなくなり、将棋に触れる機会が減ってしまうことがよくあります。そこで、お子さんがひとりでもできるような将棋のトレーニングを見つけてあげましょう。日々将棋に触れる機会を得るだけでなく、脳に汗をかきつづけることができます。ひとりで取り組むことにより集中力も身につきます。
たとえば、詰将棋をやってみる、ネット対局、スマホを使った対局をやってみる、将棋の本を読むなどなど
(いつつ特性おしゃれな布盤で対局♪)
3.実戦経験をつませましょう
実戦は、いちばん学びがあります。お母さんより強くなったということは、基本的なルールを覚え、もうすでに将棋を指すことができるということです。恐れずにどんどん実戦経験をつませてあげましょう。戦法を覚えたり、定跡と呼ばれる序盤の型を身につけたり、本で覚えたことを自分のものに消化することができます。
たとえば、将棋大会に連れて行く、将棋道場に通う、将棋友だちを作って対局する、などなど。現在は、ネット対局、スマホを使った対局など環境も充実しているので、利用すると良いですね。
4.プロに触れる機会を見つけてあげましょう
将棋に興味をもったお子さんには、プロ棋士の持つ独特の雰囲気に触れさせてあげるのもお薦めです。プロ棋士からは、将棋だけではなく、所作や行動においても学べることがたくさんあります。プロ棋士に会えるチャンスがあったら、ぜひ話しかけてみてください。お子さんからの声援は嬉しいものです。何か将棋に関しての質問があったら聞いてみましょう。やさしく答えてくれますよ。
たとえば、将棋のプロ棋士と指導対局できるイベントには積極的に参加してみる、プロ棋士の大盤解説会を聞きに行ってみる、席上対局、公開対局を観戦してみる、などでしょうか。
5.棋力じゃない部分に関しては、しっかりと親が注意
将棋が強くなってくると、将棋が強いから偉い、と天狗になってしまうお子さんがいます。かわいいのですが、強い=偉い、わけではありません。上には上がいるわけですし、天狗にならないように、締めるとこは締めましょう。たとえば、座って対局をする、きちんと挨拶をする、自分より(今の時点で)弱い子に対して威張らない、相手のいる前で勝った勝ったと喜びすぎない、他の対局に口を出さないなど、将棋の棋力以外の側面は、まだまだお母さんの指導が必要な年頃です。将棋でお子さんについていけなくなっても、マナー違反にはしっかりと注意をし見守ってあげてくださいね。
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「子どもに将棋を教えるとき、どうしたらいいの?」、「将棋はなぜ考える力が身につくといわれているの?」など、将棋や日本文化、子育てに関するさまざまな疑問に対して5つ(いつつ)のポイントからお答えしていく「いつつの」シリーズ、好評連載中です。
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