将棋を学ぶ:はじめての将棋教室 2017年5月15日
あきこ先生の “はじめての将棋教室” ステップ2-8駒の並べ方
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初めての方も本将棋が指せるようになります。ステップは全部で3つ。(1ステップ:約10レッスン)ステップ2では、5×5から9×9の将棋盤へ、そして本将棋のルールを学びます☆
前回のステップ
前回までは、基本的なルールのお話をしてきました。今回は、駒の並べ方を学びますよ。9×9マスの盤に40枚の駒を並べると、全員集合です。この形から将棋がはじまります。
最初の形に駒を並べるのに、駒を置く順番があるんですよ。最もよく知られているのは下記のような順番で並べる方法で「大橋流(おおはしりゅう)」といいます。プロの棋士もほとんどこの「大橋流」で並べています。他に「伊藤流」という並べ方もありますよ。
駒の並べ方〜大橋流〜
- 一番下の真ん中に玉を置きます。
- 左側の金→右側の金→左側の銀→右側の銀…というように、左→右の順で置いていきます。
- 角飛は桂の上です。角を左に、飛を右です。
- 歩も同じく、真ん中から左→右の順で置いていきます。
最初のうちは角と飛の位置を間違えてしまうことが多いので気をつけてくださいね。もちろん「大橋流」のような手順で並べなくても1図のように駒が並べば将棋は指せますので、覚えられなくても気にせずにどんどん並べて将棋を楽しんでくださいね。
ちなみにこの「大橋流」は、将棋の長い歴史の中で、人前で将棋を指す際に美しく見えるよう、お作法として確立してきたと言われています。「大橋流」というだけあって、大橋さんという将棋の名人家元が確立させた並べ方です。
いったいこの並べ方が確立したのは、いつ頃なのか?を知りたくて、先日、将棋歴史アドバイザーにお聞きしてみましたよ。そこでいただいたお答えはこちらです。「(大橋流の駒の並べ方は)大橋本家の誰の時代に始めたのか分かっていませんが、大橋本家の家元が始めたことは間違いありません。ただ、初代宗桂(そうけい)は1607年〜1612年にかけて徳川家康の前で度々、対局を披露しています。江戸幕府を開いたばかりの家康の前で適当に駒を並べて指し始めたとはとても思えないので、大橋宗桂一世名人の時代には作法として確立していた可能性が高いのではないでしょうか?」とのこと。徳川家康の頃と同じ所作で駒を並べているかと思うと、なんだか壮大なロマンを感じませんか?
〜レッスン後〜
子ども達にとっては、ただの並べ方のお勉強…という感じだったのですが、親にとっては、将棋の悠久の歴史を感じる素敵なレッスンになりました。江戸時代に将軍の前で将棋を披露していたなんて、本当に長い間、日本人に愛されてきたゲームなんですね。今まではがちゃがちゃと駒を動かしていた子ども達も、大橋流で並べ始めると、なんだか背筋が伸びたようになるので不思議です。
次回のステップ
さて、今回の “はじめての将棋教室” はいかがでしたでしょうか?次回は、「二文字駒」について学びます☆
はじめての将棋手引帖
将棋初心者の子どもたちが無理なく楽しく将棋を身に付けられるようにあきこ先生がつくった初心者向け将棋テキストです。
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