株式会社いつつ

将棋を学ぶ 2024年7月16日

おうちでできる将棋練習法

中倉 彰子

小さなことであっても続けていく事が結果・成果に繋がっていきます。
将棋も同じようにお教室の日だけではなく、自宅で少しでも将棋に触れる時間があると棋力アップへと繋がります。

将棋練習というと堅苦しく聞こえるかもしれませんが、今回ご紹介するおうちでの将棋練習方法の中から、お子さんが興味が持てそうなもの、家族が無理なくサポートできそうなもをまずは試してみてください。

1.できれば毎日コツコツと

いつつ将棋教室 レッスン風景

お子さんの習い事は、週2回くらい、通常は週1回または月2回くらいのペースが多いのではないでしょうか。いつつ将棋教室も週1回で通う生徒さんが多いです。

どの習い事もそうかもしれませんが、レッスン日だけ将棋をするよりも、自宅でどのくらい将棋に触れることができるか、で当然上達のスピードは変わります。

例えば、週1回35分詰将棋を解くのと、5分ずつでも良いので毎日詰将棋を解くのでは、後者のほうが上達します。筋トレのように、コツコツ続けるのが効果的です。

いつつ将棋教室で使用している「子ども詰将棋」には、最初のページに『詰将棋達成表』があります。こちらを記入しながら進めると子どもたちは達成感を感じることができるようです。
ダウンロードできるリンクを貼りましたので、ぜひ将棋練習にご活用ください。

詰将棋達成表 ダウンロードはこちら >>>>>

2.子どもの自主性に寄り添って

保護者の方の見守り
保護者の方の見守り

将棋をあまり知らない保護者の方にとっては、お子さんをどのようにサポートをすれば良いのか、どのような勉強方法があるのかわからない方も多いと思います。

将棋教室の体験会には「子どもが将棋が好きで家族でやっているのですが、親よりも強くなってしまって」や「私が将棋ができないので対局相手をしてあげられない」という動機で来られる保護者の方も多いです。

ただ分からない方がかえってプラスになることもあります。

学校の勉強・宿題ですと、ついお小言が出てしまうこともありますが、知らなければ細かく口を出すこともありません。お父さんやお母さんは将棋ができなくても、お子さんの性格・特徴はよくわかっていると思います。子どもの自主性を尊重し寄り添ってあげられれば、それが一番です。

3.将棋の環境を整える

環境を整える
環境を整える

保護者の方が将棋のルールを知らなくても、お子さんが将棋を学べる環境を整えてあげるのも大切なことだと思います。

将棋が大好きで、三度の飯より将棋!とのめり込んでいるお子さんにはその必要はありませんが、今のお子さんは、塾や習い事などで忙しいので、いかに子どもの生活に将棋を組み込んであげるか、といった仕組みを作ると良いと思います。

私の父は、毎日詰将棋の本から問題を選び、将棋盤が書いてある用紙に書き写したものを家の柱に貼っていました。私と妹はその詰将棋を解いてから遊びに行くというルールだったので解けないと遊びに行けません。難しい問題の時は図面とにらめっこをして「解けた!」「行ってきます!」といった具合です。自然と毎日の詰将棋の習慣がつきました。

中倉姉妹を育てた父の企画力〜中倉家対談【前編】 >>>>>

将棋道場や将棋大会、また将棋合宿に参加させてあげるのも保護者の方ができるサポートです。

最近では、オンライン将棋大会も増えました。申し込みやネット接続など保護者の方のサポートが必要ですね。
いつつ将棋教室のオンライン講座では、オンライン道場を開き生徒さん同士の対局をしていますが、操作に慣れるまでは、保護者の方がログインをするなどのサポートをされています。

4.デジタル学習との付き合い

YouTubeいつつ将棋チャンネルも開設しています

デジタルでの学習教材は便利なものがたくさんあります。
人やコンピューターと対局ができたり、棋譜の保存、AIで棋譜の解析ができたり、と今後ますます進化する可能性を秘めています。
スマホやタブレットのアプリでも気軽に詰将棋問題や手筋を学べます。

将棋アプリ活用方法の詳しいブログはこちら >>>>>

またプロ棋士らによるYouTube配信で学ぶことができるのは、一昔前にはなかった勉強方法です。どこに住んでいてもオンラインでレッスンを受けることもできます。

このように今は勉強方法の幅が広がり選択肢が増えましたが、大事にしてほしいのは「自分の頭で考える」ことです。

コンピューターと将棋を指した後、勝ち負けが楽しいのですぐに次の対局にいきたくなります。ただ終わった後は「感想戦」のように、一人で振り返って反省することが大事です。

持ち時間が短かい、切れ負けの将棋を指し過ぎるのも深く考えることができません。

動画を見ただけではわかった気になってしまうので、その後に試すといったアウトプットが必要です。AIの示した手を鵜呑みにするのではなく「なぜその手が良い手なのかな」と自分なりに考えてみます。

やりっぱなしをやめ、その後「自分の頭でしっかり考える」が、デジタル学習との付き合いで大事なことだと思います。

いつつでも動画での教材は力を入れている部分です。
将棋は局面を正しく判断する能力(将棋用語で「大局観」と言います)が重要です。現在200本以上の動画が収録されているいつつの動画サービスは、そういった判断能力を養うことを重視した教材となっています。ご興味のある方はぜひ無料のお試し視聴動画をご覧ください。

また将棋が勉強してみたくなったら、子ども向けの将棋グッズを多数取り扱ういつつのオンラインショップ神戸の将棋屋さんいつつにぴったりの教材があります。ぜひそちらもご覧ください。

この記事の執筆者中倉 彰子

中倉彰子 女流棋士。 6歳の頃に父に将棋を教わり始める。女流アマ名人戦連覇後、堀口弘治七段門下へ入門。高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。2年後妹の中倉宏美も女流棋士になり初の姉妹女流棋士となる。NHK杯将棋トーナメントなど、テレビ番組の司会や聞き手、イベントなどでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、東京新聞中日新聞にて「子育て日記」リレーエッセイを2018年まで執筆。2015年10月株式会社いつつを設立。子ども将棋教室のプロデュース・親子向け将棋イベントの開催、各地で講演活動など幅広く活動する。将棋入門ドリル「はじめての将棋手引帖5巻シリーズ」を制作。将棋の絵本「しょうぎのくにのだいぼうけん(講談社)」や「脳がぐんぐん成長する将棋パズル(総合法令出版)」「はじめての将棋ナビ(講談社)」(2019年5月発売予定)を出版。

関連記事

いつつへのお仕事の依頼やご相談、お問合せなどにつきましては、
こちらからお問い合わせください。

メールでお問い合わせ