株式会社いつつ

将棋を楽しむ 2017年2月13日

女の子に将棋をおすすめする5つの理由

中倉 彰子

今月の3日より、東京都調布市仙川カルチャーセンターにて「いつつキッズ親子将棋入門講座〜」(全6回)を開催しているのですが、なんとこちらの講座に参加してくれているお子さん8名のうち、6名が女の子です。

私が子どもの頃といえば、将棋教室も道場も、周りは男の子や男性ばかりで、女の子といえば妹くらいしかいなくて、少し寂しい思いもしたのですが、今こうして将棋に興味を持ってくれる女の子の数が増えてきていることをとても嬉しく思います(^ ^)

そこで今回のいつつブログでは、もっとたくさんの女の子に将棋に興味を持ってもらうために、女の子に将棋をおすすめする5つの理由をあげてみました。

1.男の子と平等

成人男性にも負けません、笑
成人男性にも負けません、笑

個人差はあるにしても、50メートル走やボールの遠投など、こと運動能力という領域においてはどうしても女の子の標準を男の子が上回ってしまいます。これは致し方ないことですが、努力しても追いつかないとなると頑張るモチベーションはどうしても下がってしまいますよね。

その点将棋は男女の体力差は関係なく、ある一定のところまでは、努力しただけ成果がでるとても平等な競技だと思います。(強くなればなるほど、みんな努力しているので、努力だけでは追いつかない厳しい部分が出てくるですが)

しかしながら、いつつブログでも度々お伝えしていることですが、将棋は脳に汗をかくマインドスポーツです。そのため「考える」体力はけっこう必要になりますので、そちらは覚悟してくださいね( ´ ▽ ` )ノ

2.パパとのコミュニケーション

パパと娘の共通の趣味に
パパと娘の共通の趣味に

女の子といえば、思春期にもなると、どうもお父さんと会話したりコミュニケーションをとったりする機会が少なくなってきてしまいます。中には「一緒に下着を洗わないで!」なんて厳しい意見もあったりして、「小さい頃はあんなに可愛かったのになぁ〜」と寂しくなるお父さんも少なくないかと思います (^_^;)

そこで、娘さんがまだ小さいうちに(懐いているうちに、笑)将棋を教えてあげるというのはいかがでしょうか?おそらく、多くの男性が、小さい頃に友達とい一緒に指していたりして基本的なルールや駒の動き方は知っていることかと思います。

いくつになっても、共通の趣味を持っているというのが、親子のコミュニケーションを円滑にする上でとても強みになると思います(^ ^)

いつつの親子向け教室でも、パパと娘さんという組み合わせをよく見かけますが、娘さんと一緒に将棋を指すお父さんの顔は本当に幸せそうで、見ている私たちもほっこりしちゃいます。

ちなみに、私も、将棋を通じて父とよく会話をしていました (^ ^)

まぁ、この項目については、女の子というよりパパにおすすめする理由ですかね、笑

3.かわいい将棋グッズがいっぱい

女の子はいつだってお気に入りのものを側におきたい(^ ^)
女の子はいつだってお気に入りのものを側におきたい(^ ^)

女の子といえば、おしゃれ大好き・かわいいもの大好きで、身の周りは常にお気に入りのもので囲まれていたいものです。ちなみに、それはいくつになっても変わりません、笑

しかしながら、よく見かける将棋道具のデザインはいかがでしょうか?洗練されているといえば洗練されているのですが、女の子の感性からすると、ちょっと渋すぎますよね(^_^;)

しかし、多様性が重視される今の時代において、将棋道具は渋いものばかりではありません。中にはとってもかわいくておしゃれなものもいっぱいあります。

ちなみに、いつつが運営する神戸の将棋屋さんいつつでも、かわいい将棋グッズがたくさんあるので、よかったら一度見てみてください。どの商品も子どもの目線に立って作ったものばかりです。

4.社会に出たときのコミュニケーションツール

これからの時代、女の子だって大きくなればどんどん社会・そして世界に羽ばたくことかと思います。そして、大人になって外の世界に飛び出した時に、自分にとって大きな武器になるのが相手との共通の話題です。

さて、ここで1度将棋について少し思い出してみましょう。将棋には、インドのチャトランガや中国のシャンチー、西洋のチェスなど世界中に兄弟がいて、そして子どもたちからおじいちゃんまで、世代間交流にも有効なコミュニケーションツールであるというお話をしましたよね(^ ^)

日本中、そして世界中の色んな人と共通の趣味を持つことで人間関係がよりスムーズになるかもしれません。


5.算数が得意になるかも

将棋で算数が得意に??
将棋で算数が得意に??

以前にプロ棋士を対象に「将棋をして得意になったこと」というアンケートを実施されていたのですが、そのアンケート結果の1位が「算数」、2位が「暗算」となったそうです。また、永世名人の羽生善治さんも脳科学者の茂木健一郎さんとの対談で将棋と算数の関係について「算数は詰将棋によく似ている」と話しています。

もちろん個人差はあると思いますが、日本では一般的に男の子よりも女の子が理数系科目が苦手とされています(OECD 生徒の学習到達度調査 2015年 調査国際結果の要約より)。

ですので、もしかすると、女の子も将棋をすることで、苦手な算数が得意になるかもです(^ ^)

前半部でも述べたように、昔だと将棋道場にも将棋教室にも、ましてや学校にも将棋を指す女の子がほとんどおらず、「将棋をやってみたい」という気持ちがあっても躊躇ってしまう女の子や、女の子のお子さんを持つ親御さんもいたかもしれません。少し、時代の流れとともに、女の子を取り巻く将棋の環境も少しずつ変わってきています。

今回は女の子に将棋をおすすめする理由について色々話しましたが、私が女の子にも将棋をしてほしいと思うのは何より将棋が楽しいからです(^ ^)まだまだ全体的に、将棋は男の子が楽しむゲームというイメージがありますが、その楽しさが伝われば、きっと「女の子も楽しめる将棋」に変わると思います。

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いつつのオンラインショップ「神戸の将棋屋さんいつつ」から新商品「こますきんぐテープ」が登場してます(^ー゜)

この記事の執筆者中倉 彰子

中倉彰子 女流棋士。 6歳の頃に父に将棋を教わり始める。女流アマ名人戦連覇後、堀口弘治七段門下へ入門。高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。2年後妹の中倉宏美も女流棋士になり初の姉妹女流棋士となる。NHK杯将棋トーナメントなど、テレビ番組の司会や聞き手、イベントなどでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、東京新聞中日新聞にて「子育て日記」リレーエッセイを2018年まで執筆。2015年10月株式会社いつつを設立。子ども将棋教室のプロデュース・親子向け将棋イベントの開催、各地で講演活動など幅広く活動する。将棋入門ドリル「はじめての将棋手引帖5巻シリーズ」を制作。将棋の絵本「しょうぎのくにのだいぼうけん(講談社)」や「脳がぐんぐん成長する将棋パズル(総合法令出版)」「はじめての将棋ナビ(講談社)」(2019年5月発売予定)を出版。

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