株式会社いつつ

子育て 2016年1月28日

日本の伝統文化を利用した子育てが子どもに良い5つの理由

尾崎 久恵

子どもに日本の伝統文化を体験させることにはとっても価値がありますよ〜、というお話を今までいくつかご紹介してきましたが、今回は、ちょっと改まって「日本伝統文化を利用した子育てをすることで、子どもにどんな良いことがあるのか」を5つ(いつつ)のポイントからまとめてみました。

1.どの年代の人とも話ができる子になる

同世代の人としか話ができない…というのはとてももったいないと思います。せっかくだから、様々な世代の人達ともしっかり会話ができる子になって欲しいと思います。そのためには、日本伝統文化は非常に良い話題になると思います。うちの娘っこ達も先日、祖母と一緒に書道展を見に行っていました。幾何学模様のような…絵画のような…文字のもつ迫力を一緒に楽しんでいました。この字、おもしろ〜い!だの、綺麗だね〜など、終始会話の盛り上がる祖母と孫。妖怪ウォッチではこうはいきません(笑)今年の書き初めは祖母としましたよ〜。

ちなみに、世代を超えてコミュニケーションが取れるという点では将棋はとってもおすすめです。家族間でも共通の話題になりやすいので、ぜひはじめてみてください。

今年の書き初め
今年の書き初め

2.アイデンティティの確立に役立つ

今後も確実に国際化が進んでいく中で、自分は日本人であるという自負とともに、各国の人々に日本の伝統文化を自分の言葉で語れるようになって欲しいと思います。そのためには小さい頃からの多くの実体験が有益なのではないかと思います。海外にいくと、本当によく「相撲」だとか「歌舞伎」だとかについて聞かれます。日本人なんだから当然知ってるだろ的なプレッシャーとともに質問してくださるのですが、ちゃんと話せない…しかも自分の考えや思いとともに話せないことにとても残念な気持ちになります。(語学力の低さも相まって…泣)子ども達には、ぜひ日本の良さを自分の言葉で伝えられるようになって欲しいなぁと思います。

そして、またまた手前味噌になってしまいますが、日本伝統文化の中でも将棋について知っておくと、日本人としてのアイデンティティになるだけではなく、外国の方とのコミュニケーションの手段になります。

なぜなら、チェスやシャンチーなど、実は世界中に将棋の兄弟がいるからです。「ここは将棋と一緒だなぁ」「この部分は違うね」など、お互いの国のボードゲームについて話してみるのもいいかもしれませんね。

日本文化ーお寿司
日本文化ーお寿司

3.日本の歴史に興味を持つ

教育ママっぽくてすみません。でもこれ、ちょっとした理想の形かなと思っています。理科だとか社会科だとか、小学生や中学生になると、学校の学習や受験で“教科”として登場しますよね。学び、そして時には覚えたりする必要がでてきます。理科とか社会科とかって、非常に密接に実生活に結びついている内容で、毎日の生活をとても豊かにしてくれているんじゃないかと私は思っているわけなのですが、それを“教科”を入り口として学んだ時点でなんだか、強要性とつまらなさを感じてしまうのはなぜなんでしょう…?(もちろん、人によって感じ方は違うと思いますが…)

だからこそ、理科や社会科の入り口を出来る限り実生活に作ってあげようと心がけています。洗濯物をどこに干すか、子どもと相談して太陽の動きを意識させたり、おひな様を飾る時に、おひな様が着ている十二単を見て着物の話から平安時代の話をしてみたり(日本古来のお姫様のお話はプリンセス好きの女子のハートを掴みます〜)

やっぱり教育ママっぽいですかね(笑)日本の伝統文化は長い歴史をもっていて、どの時代にどんな意図を持って始まり、その後どんな歴史をたどったか…みたいなことを、文化に触れる度に興味をもってくれたら、きっと暗記という形をとらなくても、自然に時代の流れを理解できるようになるのでは?と思っています。

おひな様
おひな様

4.世の中にはいろんな“価値”があることに気付く

日本の伝統文化が内包している様々な“価値”については、いつつのブログ等で、今までもそしてこれからもお話させていただくつもりです。日本の伝統文化には、私たちにとって、時には軽視してしまいがちな事も“価値”として存在していることがあります。例えば(ほんの一例ですが)「型」だったり「過程」であったり「古いもの」であったり…です。「型」は自由な発想や個性的な生き方…などからは一見対極にありますし、「過程」より結果が求められる現代…であったりします。「古いもの」これはモノが飽和している現代において、子どもに伝える事の難しさを感じている価値の一つです。日本の伝統文化を様々な形で子どもに体験してもらう中で、世の中にはいろんな見方があって、きっといろんな“価値”が存在しているんだろうなぁということを、漠然とでも良いので感じてもらえたら…と思っています。私自身も、これからも子どもと一緒にいろんな価値を探していきたいです。

阿波踊り
阿波踊り

5.礼儀作法が身に付く

やっぱり…なんだかんだ言って、礼儀作法は最低限身につけて欲しいと思うのが、親心なんじゃないでしょうか。どんな場面でも、どんな人達相手でも、自然に礼儀作法に則った立ち居振る舞いができる…。素敵です。日本伝統文化を学んだり、親しんだりすることで、自然に日本人が昔から大切にしているお作法が身に付くのではないかと思っています。

靴が綺麗に並んだ玄関
靴が綺麗に並んだ玄関

いつつ将棋教室では、子どもたちに将棋の日本伝統文化的側面にも触れてほしいと考えています。

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この記事の執筆者尾崎 久恵

株式会社いつつ取締役、株式会社ホジョセンアナリスト兼 共創デザイナー。P&Gにて東海エリアを中心にコンサルティング営業、立命館大学での産官学連携事業の企画、マネジメント等を経て現職。2児の母親でもあり、時短勤務を導入することによってワークライフバランスを実践している。同志社大学文学部卒。

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