将棋を楽しむ 2018年11月30日
観る将のすすめ〜子どもたちの将棋を観戦してみよう。
これまで、将棋といえば敷居が高くとっつきにくいというイメージが強かったのですが、AbemaTVやニコニコ動画など動画配信サービスが広まったことにより将棋の「閉ざされた世界」が解放され、あまり知られていなかった将棋の魅力を垣間見ることができるようになりました。
例えば、凛とした姿が印象的なプロ棋士の先生たちのお茶目な一面やおやつの時間といった親しみのある習慣。このような側面が一般に知られるようになったことで、将棋という日本の伝統文化は私たちにとってぐんと身近な存在になりました。
また、こうした背景から、近年では「観る将」と呼ばれる将棋ファンの方も急増しています。観る将とは、その名のとおり観る将棋ファンのことなのですが、主に対局内容についてあれこれ考察するのではなく、棋士の人柄やおやつなどに着目します。特に難しい将棋の知識がなくても将棋の観戦が楽しめるので、女性の割合が多いというのも観る将の特徴の1つです。
そこで、いつつからの提案。ぜひとも皆さん、特に将棋を指す子どもたちのお母さんも「観る将」になってみませんか?
というのも、日頃から将棋についてお母さんから様々な質問を受けますが、「私は将棋詳しくないので・・・」とおっしゃる方が多いです。お父さんでしたら、小さい頃の将棋に親しんだ経験がある方も多いのですが、お母さんはきっと将棋とは無縁な生活だった方は多いと思います。将棋に詳しくなくても将棋を楽しめるのが観る将のいいところです。子どもたちが将棋をはじめたのもきっと何かの縁です。せっかくなら、子どもたちが楽しむことをお母さんたちも楽しんでみませんか。
ということで、今回のいつつブログでは、観る将の楽しみ方についていくつかポイントをまとめてみました。ただし、この記事で登場する観る将が観るのは、プロ棋士の対局ではなく将棋を指す子どもたちの姿です(もちろん、お母さんも今回がきっかけでプロ棋士の対局を観戦して楽しんでもらってもいいですよ♪)。
将棋を指す子どもたちのキュンとする瞬間について、母親目線でまとめてみたので、子どもたちの対局姿を通じて将棋にあまり詳しくないというお母さんたちにも、少しでも将棋に興味を持ってもらえるといいなぁと思います。
お友だちとコミュニケーションをとる
先日、いつつ将棋教室の生徒さんたちがテーブルマークの子ども将棋大会に参加しました。もちろん私も子どもたちの応援に行ったのですが、私がいつもほっこりするのは、対局開始前、いつつの子どもたちが、対戦相手のお子さんたちと何やらお話をしている時です。
将棋では、上手もしくは年上が王将と玉将のうちの王将をとるという習慣があるため、子どもたちの性格が社交的か人見知りかに関わらず、必然的に「何歳?」「5歳」「僕も5歳なんだ。何月生まれ?」「10月生まれ」「じゃあ僕8月生まれだから、僕が王、●●くんが玉将だね」といった会話がされています。プロ棋士の対局では、対局前はほどんど相手と話をしません。大会も高学年くらいになると緊張感も漂い、必要最小限の言葉しか発しない傾向ですが、低学年だと待っている時間も長いの時間を持て余している様子です。何歳?という質問を皮切りに何やらおは話が始まっている姿もめずらしくありません。
大会で初めて会ったお友だちと、将棋という共通の話題を通じてコミュニケーションをとる姿はとっても微笑ましいですよね。
対局中の表情や仕草
将棋といえば対局者がともにポーカーフェイスで指しているので、あまり将棋に詳しくない人からすると、勝敗がつくまでどちらが優勢でどちらが劣勢か分かりづらいのではないでしょうか。しかしながら、未就学や小学校低学年のお子さんは、まだまだ顔に出てしまいますね。調子がいいときは嬉しそうにポンポン指したり、逆に形勢が良くないときはフリーズしてしまったり、とても分かりやすいリアクションをとっています、笑。
ですので、将棋に詳しくないというお母さんであれば、盤面もそうですが子どもたちの表情に着目していると、今行われている対局がどういう状況なのかということが把握しやすいと思います。子どもたちの表情を観察しながら、ともに一喜一憂してみるというのもいいですよね(もちろん、助言やこわい顔でみるのはNGです・・)。
ちなみに、子どもたちの将棋の経験年数が増えるにつれ、将棋を指す子どもたちの喜怒哀楽を読み取ることは難しくなりますが、将棋に詳しくなくても、表情に感情が出なくても、子どもたちの戦況を把握するためのコツは「将棋に詳しくないママでも子どもたちの戦況が分かる5つのポイント」にまとめているので、ぜひ参考にしてくださいね( ´∀`)
普段とは違う姿
将棋を指している子どもたちは、普段お母さんやお父さんの前で見せる姿とは違っていると思います。じっと将棋盤を見つめ、静かにそして真剣に考えこむ.「う〜ん」と頭の中をフル回転させている様子や、考え抜いた上で選んだ1手を指す瞬間は、将棋を指す子どもたちのお母さんやお父さんにとって最高のシャッターチャンスなのはないでしょうか。運動会や学芸会、授業参観など、普段と違う子どもの姿をみるのは親としてはなんだか嬉しいものですよね。普段、家で我が子はみているのに不思議なものです。
あと、子どもの方が詳しいことがあると、子どもって生き生きしますよね。普段とは違う姿でちょっと頼もしく感じることがあります。お母さんに戦法や将棋用語を説明しているお子さんは、「観る将ママ」の小さな先生、と言ったところでしょうか。ぜひ「さっきはなんていう戦法をつかったの?」「なんでその戦法を使ったの?」「その戦法得意なプロはいるの?」なんて素朴に質問してみてください(^ ^)
悔しさをぐっとこらえる姿
年齢や性別、運ではなく、実力だけが勝敗を決める将棋の世界。それだけに、将棋で負けるととても悔しい〜〜というお話をいつつブログでも度々しています。一つの大会で1回も負けないのは優勝する子だけ。テーブルマーク子供大会は1000人以上参加しますが、この大会で「負けました。」を言わない子はたった一人ってことです。他の子どもたちは、皆この悔しい「負けました。」体験をしています。考えてみればすごいことですよね。
大会会場では、人目もはばからず泣いているお子さんもいます。一生懸命なだめている保護者の姿もあり、将棋大会では時々見かける光景です。ただ大半のお子さんは悔しい気持ちをぐっとこらえたり、残念そうに肩を落としたりという感じでしょうか。すぐに気持ちを切り替えている子も中にはいますね。
これは、少し前のお話ですが、私の長男が将棋大会に出場したときの話です。5回の対局に挑むも、善戦虚しくあえなく全部負けてしまいました。最後の対局が終わると、早く会場を出たがったり、「悔しかった?」と聞く私に「悔しいに決まってるじゃん」と八つ当たりしてきたりと、ずっと不機嫌な様子だったのですが、会場を出て、電話でパパに大会の結果報告をしていたところ、「勝ち負けなんて気にしなくていいんだぞ。よく諦めないで5回指したよ。偉かったな。」とのパパの言葉に、長男の目から涙がポロポロこぼれていました。
子どもの涙に、私も思わずうるっとなりました。悔しい思いを一応我慢していたんだなーと気がつきました。
子どもが、悔し泣きをするというのは良くありますが、その悔しさに耐え、ぐっとこらえるという姿をみることができるのは、将棋ならではなんじゃないかなぁと思います。
悔しさを乗り越える姿
これまでは、子どもたちの大会での様子を観るポイントについてお話してきましたが、観る将が将棋を観るのは何も大会の時に限った話ではありません。例えば、大会が終わった後、悔しい思いをどう切り替えるのかとかなど、家に帰ってからも観る将の活動は続きます。
ちなみに、うちの場合どうだったかというと、先述の大会の後、気持ちが吹っ切れたのか、「ママ、早く家に帰って24(ネット将棋)しよう!」と声をかけてきました。内心、負けたことで将棋嫌になってしまうかなと思っていましたが、家に帰るとお姉ちゃん達に「こんな風に指したら、相手はこんな風にきたんだよー。」と解説していました。
また、こちらはいつつ将棋教室に通う生徒さんなのですが、お母さんから「先日大会で負けたのが相当悔しかったらしく、もっと強くなりたいというので手引帖4巻をやってみたいのですが・・・」と言われました。
将棋大会で悔しい思いをした後、例えば「もっと強くなりたい」と今まで以上に将棋に励んだり、あるいはサッカーとか別のことをして気晴らしをしたり、気持ちの切り替え方・悔しさの乗り越え方は子どもによって色々あると思うのですが、それをずっと側で見て、応援できるというのはお母さんの特権だと思います。
さて今回は、将棋を指す子どもたちのママとしての観る将の楽しみ方についてお話しましたがいかがでしたでしょうか。確かに、将棋の女性人口は少なく、将棋にすごく詳しいというお母さんはあまりいないと思うのですが、子どもたちを観察することで、子どもたちが将棋の何に夢中になっているのか、少し体感することができるかもしれません。
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